音大卒後のお仕事って?
- 金子咲良
- 2月18日
- 読了時間: 8分
音大卒業後の仕事について(フリーランスの立場から)
音大で楽器演奏を学んで、その先それを活かしてどんな仕事をしているのか不思議ですよね。
私は管楽器のフリーランス奏者なので、その立場から見たお話になります。きっと、ピアノ 声楽 打楽器の皆様は様々違うと思いますのでご了承ください😭
フリーランス管楽器奏者の見える範囲でも、音楽関係の仕事は様々です。
そして、お仕事はジャンルによって活動時間帯が大きく異なります。
そのため、複数の仕事を組み合わせて活動している方が多い印象です。
「そもそも演奏する場面はあるのか?」と思われるかもしれませんが
国内外のオーケストラ、自衛隊警察等の音楽隊所属などなど以外にも、楽器によっては演奏の仕事があります。
演奏の場所場面は細かく挙げだすとキリがないので(冠婚葬祭式場や政治家さんのパーティーなどなど…)全てを挙げるという意図の記事ではないのでご了承くださいねm(_ _)m
演奏の場面にどうアクセスするか、演奏の学びが生きる仕事とはどんな内容か、ということが伝われば…と思い書いております。
ボランティアは含まないように挙げてみています。
(その他、勢いで書いているので書き漏らしが多いと思いますがご容赦ください。思い出し次第順次足していきます。)
※これらの情報を豊富にストックしている様子を匂わせて情報商材を売るスタイルのビジネスがあるようです。
お気をつけくださいね。※
① 演奏家協会への所属
区や県の演奏家協会に入ると、さまざまな世代・専攻の奏者とのつながりが早くできます。
本番:子ども向けイベントなど、土日の日中が多い印象
リハーサル:平日朝が多い印象
クラシックも多く演奏する
地域によっては大規模な音楽祭を開催していることもあり、思いがけず大きな舞台で、多くのお客様の前で演奏させていただく機会もあります。
多くの世代の演奏家さんと繋がることで、自身のライフプランを形成する際のヒントを得られるのも最大の利点だと思います。
また、後述の音楽教室等で働く場合、その教室の所在地の音楽家協会や音楽祭に所属出演できる場合があります。区によって、居住者のみに限る場合もあります。
② レストラン・ホテル演奏
インバウンド向け飲食店やバー、外資系ホテルは、演奏者と一定期間契約していることがあります。
派遣元を調べて所属すると、仕事につながる場合があります。
演奏時間帯:夕方〜夜が中心
バレンタイン、クリスマスなどイベント時期
有名クラシックや上品な映画音楽なども
また、料金表やデモ動画を作成し、個人で営業して契約を取るケースもあります。
③ 劇伴収録・スタジオワーク
劇伴(映像音楽)の収録は日中が多い印象です。
都内スタジオで初見演奏を収録します。
宅録の場合は、納期に間に合うよう自分のペースで制作できます。同人CDなどを作っている方からの需要があります。クラウドワークスなどに登録しておくと繋がります。
歌い手さんのバックでの収録が、歌い手さんのライブのサポートとしての生演奏のお仕事に繋がることもあります。
その場合
・ポップス(歌モノとして)
・アドリブを含むもの(ラテン系ポップス)
もあるので、初見力とコードを含む読譜力、多ジャンルのインプットがあると現場で生き生き仕事ができます。
宅録環境を整えている方は、ライブ配信や動画配信、サブスク配信も併せて行っていることが多いです。
ライブ配信から、キリスト教系教会オルガニストさんと繋がり、クリスマス演奏に繋がったこともありますし、
シンガーさんと繋がりバック演奏する事になることもありました。ネット活用は大事です。
④ 楽器指導
指導は、夕方〜夜、土日が中心。
ベッドタウンの教室や、教育熱心な地域の駅前教室は特にその時間帯が賑わいます。
産休が取りずらい場合が多いので、産休補助から本確稼働になる場合が多い印象です。
また、大人の生徒さんのご縁から演奏の仕事につながることもあります。
(例:節目のお食事会、ラグジュアリーマンションのイベント、納会など)
もちろん音楽教室自体も地域のイベントと連携してキャンペーンを打つことがあるので、別報酬で演奏の仕事に繋がることがあります。その場合はトークやセットリストを工夫することに楽しさを見いだせる方だといいんじゃないかなと思います。
⑤ 中高の非常勤講師
日中業務です。体力仕事です。
私は腰を痛めました笑
音楽に興味のない生徒も含めた大人数を対象に、一定の習熟度へ導くことが目標になります。
ピアノを弾きながら歌い、喋る能力が必要です。
レポート・評価・試験監督などで残業も多く、その日は他の仕事を入れにくい印象です。
一方で、
研修制度の充実
他教科の先生方からの学び
成績会議や安全講習
などを通じて、視野が広がる深い学びがあります。
⑥ 専門性を深める道
演奏を修めた後、さらに専門を深める方も多いです。
ソルフェージュを活かした幼児教育(リトミック)研究
演奏家の身体研究
調律・調整研究
音楽美学
古代音楽研究
こうした専門性を軸に、独自のブランドを築く方もいます。
何らかの医療行為と結びつける為の演奏を学ぶケースもありますね。
物書きのお仕事に繋げたり、
幼児向けのリトミック教室経営に繋がっている方もいます。
社会人向け講習は夜に行われることもありますので働きながら活用する方もいます。
⑦ 音楽の場を経営する
練習スタジオ経営
小サロン運営
ネット予約中心の無人経営の場合、日中は清掃、発信、業者対応、調律などを行っている印象です。
恐らく設備投資や安定した顧客の確保、税務関係など、経営には特別別個な学習をなさって望まれていると思います。尊敬します。
(もちろん、そこでバイトとして働く方もいらっしゃいます。)
⑧ 派遣運営側
演奏家派遣・指導者派遣の運営をする方もいます。
所属する側の不便な点を改善するために、20代後半から運営側に回る方、自分が稼働できない(妊娠出産介護等)間、プロデュースやサポートならしてみたいという方、交渉して仕事を取ってくるのが好きという方がなるイメージです。
前述のホテル関係、豪華客船関係などと繋がっている元奏者さんや、ホテルの内部で働いていた方も、派遣会社をなさっている印象です。
昼夜問わず連絡対応をしている印象です。
急病者が出たときなど大変そうです。尊敬…。
⑨ デザイン分野との掛け合わせ
チラシ
ホームページ
衣装制作
楽器ケースデザイン
などを学び、音楽活動と組み合わせている方もいます。
衣装は楽器奏者ならではの視点を生かした機能性を実現なさる方が人気に思えます。
学生さんは器用なので、同世代とばかり関わっているとあまり見えないかもしれませんが、「パソコンが苦手だし、そういうことより演奏に注力したいから摺物は全て外注したい」という方は割といらして、①でお知り合いになった方や④の関係でチラシ関係を依頼されることは結構あります。
経験上、あのチラシは良かった、あの情報が大きい方が集客時に便利だったというデータが蓄積していくので奏者が作るチラシというものも特有の良さがあるんじゃないかなぁと思っています。
⑩ 演奏会企画・招聘
海外でお世話になった方の来日公演を企画・運営するフリーランス奏者もいます。
年に一度、集中的に取り組む形など、活動スタイルはさまざまのようです。
また、来日中にマスタークラスを開催する手配をなさったりと、複数のお仕事を掛け合わせて滞在中のマネージャーのような役割をなかっているようです。
⑪ 通訳・海外MC
マスタークラス通訳や海外公演MCは不定期ですが、
楽器専門知識
高度な語学力
が必要なため、奏者で語学堪能な方が単発で行うことが多い印象です。
パターンとしては:
海外奏者の言葉を日本語にする
日本人奏者の海外出張に帯同する
英・仏・独・伊だけでなく、中国語や各種アジア言語の需要もあります。
⑫ 留学生サポート
海外在住の日本人音大卒業生が、夏期講習中の短期留学生を受け入れたり、手続きをサポートすることもあります。
配偶者の都合で数年海外にお住いになるかたけどもこういったことをされているのを聞きます。(就労ビザ取るのかどうかは分からない…調べてね。)
私はサポートしていただく側でしたが、楽器奏者ならではの目端が利くサポートは本当に助かりました。
私からはあまり見えませんが、日本国内でも、海外からの留学生をサポート仕事があるのかもしれません。
⑬ 楽譜等翻訳
日本人作曲家が海外初演を行う際、作品解説や物語の翻訳を担当する仕事もあります。
締切さえ守れば仕事の時間帯は自由です。
楽章の間に語るもの(パフォーマンスに使用するもの)ですと、リズムや詩的な美しさ、曲のイメージとの兼ね合いが特に必要となるので、楽器演奏を修めたからこその味も発揮出来るかもしれないですね。
実際のところ
音大卒業後の仕事は本当に多岐に渡ります。
ただし、
「どこか一箇所に所属すれば、すべて完結する」
という形ではありません。
オーケストラ所属の方でも、複数の仕事を組み合わせて活動している印象です。
SNSでは演奏活動の面だけが見えがちですが、実際は複数の仕事を並行している方がほとんどです。
また、音楽以外に不動産や投資などを組み合わせている方もいます。
最後に
こうした情報を手早く取り入れようと、SNS上の情報商材に飛びつくのは少し注意が必要です。
気づけば「自分も情報商材を売る側」になっていたり、
中身の薄い作業に追われて疲弊してしまうこともあります。
地道に、自分の専門性と信頼を積み重ねていくことが、結果的にいちばん安定する道だと感じています。
どなたかの参考になれば幸いです。



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